エジプトの娯楽
エジプトへ私たち日本人が出かけるとなると、古代の遺跡であるとか、ピラミッドであるとかを見に行く事がほとんどだったりしますが、最近ではエジプトのレジャーや自然にも注目が集まっているのが現状です。
写真はエジプト西部に広がっている砂漠の中でも、太古に海中だった場所が隆起して珊瑚礁が石灰となって長い年月の間に削られて形を残したといわれている白砂漠です。エジプトというと一般的には遺跡や古代エジプト文明に意識が偏りがちですが、数年前からもこうしたエジプトの自然に対する認識は、一部の観光客やバックパッカーの間では人気が高く、近年では砂漠を見るためのツアーなども組まれるようになって来ました。
そのほかにもレジャースポーツなどは欧州の人々からの人気が高く、シナイ半島のリゾート地、シャルムエルシェイクなどは、連日各国のダイバーたちで賑わっているなど歴史という観点以外のエジプトも盛り上がっているようです。
私たち日本人がエジプトというとどうしてもナイル川流域の遺跡であるなど、そちらに目を引かれてしまいがちな部分が大きいとは思いますが、こうしたエジプトのレジャーなどを楽しんでみるのも、今のエジプトを知る上でも、またゆったりと自然の中ですごしてリフレッシュする上でも有効な事かもしれませんね。
それではエジプトの最新レジャーなどを数点まとめてみましたので、そちらをご覧ください。
音楽
エジプトに限らず、アラブ諸国では近年、若者を中心として近代POPSが流行するなど様々な音楽ジャンルが浸透し始めています。現在に至ってはアラブ=民俗音楽というようなイメージが覆りつつあるようです。
アラブ圏での最も有名な2名の歌手が左の写真。左はOum Kulsoumというエジプト音楽界の女王。若者から年配の人々まで幅広い支持を受けています。
右はレバノンの歌手、Fairuz。レバノンを代表するアラブ歌謡のアーティストです。
アラブ界の音楽はこうした巨匠たちによって支えられてきましたが、最近では若者を中心に指示を集めているPOPSの歌手も人気が出てきています。ただし、年配のイスラム教徒の男性には近代的な音楽のPOPSはまだまだ受け入れられがたいもののようです。
その中でも最もエジプトで人気のあるジャンルは「ジール」という音楽ジャンルで、このジャンルの音楽は有名なアーティストのCDならば、日本でも手に入るほどの人気を誇っています。エジプトの近代的音楽のアーティストは男性がほとんどで、厳しい戒律のあるイスラム教が女性の社会進出の妨げとなっているなど様々な社会的要素が絡んでいる事をうかがうことも出来ます。
しかし一方レバノンでは、若者に人気のある歌手は男性よりも女性の方が多く、Nawal El Zoughbi、Aline Khalifa、Diana Haddadなど、多くの女性アーティストが活動しています。レバノンはイスラム教の中でも比較的戒律のゆるい地域なので、こうした女性の進出がエジプトと比べるとよく目に付きます。
アラブ地域でエジプト、レバノンの次に音楽が盛んな地域はモロッコが上げることができます。こちらではエジプトやレバノンの音楽の影響を受けながらも、他に見ない独特のリズムを見ることが出来ますよ。
アーティスト
さて、それではエジプトやアラブ諸国で活躍しているメジャーなアーティストさんたちを見てみましょう。
Amr Diab
エジプトジール界を代表するアーティスト。若者の支持が強く、テクノ、ハウスなどの音楽効果なども使ってエジプト音楽界の最先端をリードしている。
代表作:Tamally Maak
Hissam Abbas
大ヒット作品Ha Bi Bi Dahなどを世の中に送ったアーティスト。インド人とのデュエット曲など多彩な作品を制作している。
代表作:Ha Bi Bi Dah
Mustafa Kamar
アップテンポな曲を中心に活動を展開している。楽しげで、ポジティブな曲調の音楽が多い。
代表作:Hayati
レバノン
Nawal El Zoughbi
伝統あるアラブ歌謡曲のリズムを取り入れながらも、新鮮さを重視した作曲で大勢の支持を持っているNawal。レバノンで磐石な地位を築き上げている。
代表作:HABIT YA LEIL
Aline Khalifa
アーティストとしては、Diana HaddadやNawal El Zoughbiらとともにトップクラスとして活動している。レバノンを中心に主に女性に人気がある。
Diana Haddad
レバノンで主に活躍しているアーティスト。エジプトでも人気が高まってきている。アーティストとしてはレバノントップクラスとされている。
代表作:Law Yesaloni
Warda
パリ生まれのアルジェリア人。エジプト、レバノンを中心としてアラブ諸国で人気を集めるアーティストとして活動。様々な地域で一定の支持を集めている。
スキューバダイビング
エジプトに行く日本人の中で最も意識にないのがこのダイビングというものかもしれません。やはり、日本人にとってエジプトというものの第一印象が砂漠だからでしょうか。 しかし、欧州の人たちにはエジプトでのダイビングは非常に有名で、シナイ半島の南端にある、シャルムエルシェイクという町はダイビングの観光地、リゾート地として非常に栄えています。また、エジプトの東に広がる紅海は世界三大ダイビングポイントに数えられるほど、美しく綺麗な場所としても有名です。
ダイビングエリアとしては、シナイ半島に行かなくてもアフリカ大陸から行う事も出来ます。シナイ半島ではシャルムエルシェイクやダハブ、アフリカ大陸からはハルガタやサファーガといったダイビングエリアがあり、どの都市でもダイビング用品のレンタルなどを行っているので、気軽にマリンアクティビティを楽しむ事が出来ます。
ダイビングのシーズンとしては、水温差の少ない4月から10月が目処で、それ以外の時期にはダイビングが出来ない場合もあるので注意しておきたい。また、紅海では海中生物の保護に厳しいので、綺麗だからと言って勝手に貝殻や珊瑚の持ち出しは厳禁となっています。そのほか、海中生物に対しての餌付けも禁止されているので注意しましょう。
場所によっては遠浅になっているところもあり、泳ぎが不得意な人でも歩いていける範囲内でシュノーケルがあれば十分に海中生物を楽しむ事が出来るので、ぜひとも遺跡などとは違ったエジプトを楽しみたい。
ダイビングショップ紹介
レッドシー・ダイビングカレッジ | ||
住所 | Naama Bay | |
電話 | (069)600-145 | |
FAX | (069)600-144 | |
info@sinai-services.com | ||
HP | http://www.sinai-services.com/ | |
解説:シャルム・エル・シェイクの中でも規模が大きいダイビングショップで、レンタル機材は120セットもあるという充実ぶり。ダイビング初心者でも十分に楽しめるような2時間コースなどもあり、利用者を配慮したサービスを展開している。 |
サイナイ・ダイバーズ | ||
住所 | ||
電話 | (069)600-697 | |
FAX | (069)600-158 | |
info@sinaidivers.com | ||
HP | http://www.sinaidivers.com/ | |
解説:大型ボートに乗って、ダイビングツアーを楽しむ事が出来るのが特徴。その他にも短時間で出来るダイビング初心者用のコースなども充実している。PADI、SSIを初めとして数種類のライセンスを取得できるのも特徴。 |
サイナイ・ダイビングクラブ | ||
住所 | Naama Bay | |
電話 | (069)600-137 | |
FAX | (069)601-040 | |
reservations@dive-club.com | ||
HP | http://www.dive-club.com/ | |
解説:通常のコースにプライベートガイドを付ける事によって、オリジナルのダイビングコースを選択する事が出来るなど、汎用性に富んだサービスを提供してくれるため、紅海でのダイビングになれてきた人でも手軽に楽しめるダイビングショップとなっている。 |
マリーナ・ダイバーズ | ||
住所 | Naama Bay | |
電話 | (069)600-170 | |
FAX | (069)600-172 | |
marinadivers@sinainet.com.eg | ||
HP | なし | |
解説:ダイビングへ出かけるボートが係留してあるマリーナに一番近いダイビングショップ。3種類のダイビングパッケージが用意されており、紅海でダイビング三昧と遊びたい人にオススメ。 |
ダイバーインターナショナル | ||
住所 | Sofitel | |
電話 | (069)600-081 | |
FAX | (069)600-085 | |
sofidive@hurghada.ie-eh.com | ||
HP | http://www.subaqua-diveteam.de/ | |
解説:ソフィテルの敷地内にあるダイビングショップ。子供用のダイビング講座を開催しているなど、家族でのダイビングを楽しみたい人や、若い人同士でのダイビングに向いているといえる。コースもバラエティに富んでいるので、自分のスタイルに合ったコースを選択する事が出来る。 |
マスターズクラブ | ||
住所 | Royal Palace | |
電話 | (065)443-600 | |
FAX | (065)443-666 | |
mastsers@hurghada.ie-eg.com | ||
HP | なし | |
解説:専用のマリーナを保有しており、クオリティホテル内に店を構えるにしては200$で5日間のダイビングツアーを体験できるなど手ごろな価格で楽しめるようになっている。 |
ダイバーズロッジ | ||
住所 | Inter-Continental Resort&Casino | |
電話 | (065)600-006 | |
FAX | (065)600-009 | |
tek@divers-lodge.com | ||
HP | http://www.divers-lodge.com/ | |
解説:18人が乗る事の出来るスピードボートでラスムハンマドへのダイビングにいけるコースや、初心者の為にオリジナルの企画を立案しているダイビングショップ。オリジナルのTシャツなども販売しており、観光気分も満喫できる店構えとなっている。 |
エンペラーダイバーズ | ||
住所 | Naama Bay | |
電話 | (069)601-734 | |
FAX | (069)601-735 | |
info.sharm@emperordivers.com | ||
HP | http://www.emperordivers.com/ | |
解説:ダイビング初心者にはプールトレーニングから指導するという丁寧なサービスで人気を集めているダイビングショップで、プランも様々なコースを用意している。 |
ダイバーズ・インターナショナルクウォーターズ | ||
住所 | Naama Bay | |
電話 | (069)600-865 | |
FAX | (069)600-176 | |
info@diversintl.com | ||
HP | なし | |
解説:ないとダイビングとサファリツアーを組み合わせたプランなどもある。日本語が通じるインストラクターもいるので、日本人には嬉しいポイント。 |
オーナス・ダイブクラブ | ||
住所 | Naama Bay | |
電話 | (069)600-581 | |
FAX | (069)600-582 | |
info@oonasdiveclub.com | ||
HP | http://www.oonasdiveclub.com/ | |
解説:ビーチエントリーが可能で、ディープダイビング、ナイトダイビング、ドリフトダイビングなども数多く扱っているショップ。水中をカメラやビデオで撮影する事も出来るため、思い出を作って残しておきたい人には嬉しいサービスとなっている。 |
MDA | ||
住所 | Sharks Bay Hotel | |
電話 | (012)787-9121 | |
FAX | (069)661-346 | |
info-mda@zaf.att.ne.jp | ||
HP | http://home.att.ne.jp/iota/mda/index.htm | |
解説:日本人スタッフの数はシャルムエルシェイクでは1位となっている。日本人利用者への配慮が行き届いているのが私たちにとってはポイントが高い部分。お勧めのコースは4日間程度でシャルムエルシェイク周辺のダイビングポイントを見て回るというものが人気だとか。 |
キャメル・ダイブクラブ | ||
住所 | Naama Bay | |
電話 | (069)600-700 | |
FAX | (069)600-601 | |
info@cameldive.com | ||
HP | http://www.cameldiveclub.com/ | |
解説:12歳から15歳までのライセンス取得コースなどが充実している。ビーチとは少し離れた場所にあるためにエントリーしてからすぐにダイビングというわけには行かないのが難点だが、ダハブやラスムハンマドへのダイビングが楽しめるほか、充実した施設が揃っている。 |
サラ・ダイバーズ | ||
住所 | Sharia el Amal | |
電話 | (065)549-672 | |
FAX | (065)549-672 | |
sara_d@hurghada.ie-eg.com | ||
HP | http://www.saradivers.com/ | |
解説:日本人女性がエジプト人のご主人と経営しているダイビングショップ。日本人のインストラクターは奥さんのほかにも2名ほどいるので、日本人観光客にとっては嬉しいところ。コースが豊富な事もさることながら、ショップ3階には簡単ながら宿泊施設もついているなど、配慮が行き届いている。 |
アクエリアス・ダイビングクラブ | ||
住所 | Corniche El Caire | |
電話 | (065)500-035 | |
FAX | (065)549-849 | |
なし | ||
HP | なし | |
解説:毎朝8時からのエントリー開始。専用マリーナを持っているために、移動はらくらく行える。コースも様々なタイプがあり、初心者にはシュノーケルをオススメしている模様。 |
フィッシング
エジプトというと、水が少ないというイメージが付きまといどうしてもフィッシングをするというようなイメージはわいてこないかもしれません。特にナイル川流域では地元の人々が漁をするなどの光景を目にすることはありますが、私たち観光客がフィッシングを楽しむというのはなかなかお目にかかれることではないかと思います。
しかし、そんなエジプトでも一部のフィッシングファンの間で有名かつ人気のあるフィッシングポイントがあります。それが、世界最大の人造湖、ナセル湖でのフィッシングです。
この周辺ではフィッシングをするためのツアーを組んでくれる会社などもあり非常に人気の高いレジャーとして浸透していると言われています。ナセル湖でのフィッシングツアーというのは主にボートで移動して、釣りをするときに岸に上がってキャスティングする方法と、ボートに乗ったまま移動しながらローリングするなどの方法があり、どちらも存分にエジプトでの釣りを満喫する事が出来ます。
ナセル湖は湖といっても日本の東京、大阪間ほどの距離があり、非常に広いため最低3日程かけて回る事になります。その間はシェフも添乗している船でのフィッシングライフを存分に楽しめるというわけですね。
また、ツアー会社に頼めば独自のプランを組んでもらえるような場所もあるようなので、そのあたりは相談して自分に最適なプランを組んでもらえるように相談するというのもいいかもしれません。上記の写真の魚がナイルパーチといわれるものです。姿形は日本でも有名な魚「アカメ」と非常に良く似ているといわれていて、アカメやバラムンディなどと同じくスズキ目の魚の一種です。近年では日本でもナイルパーチがスーパーなどでも販売されるようになり、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
ナセル湖で釣り上げられるナイルパーチの大きさは大体50cm~1.5mにもなり、大きいものでは1.8mほどの大きさにもなるそうです。重量は10kg~50kgほど。コレだけ大きい魚だと、通常であればツアーに参加しても何日間か粘ってもなかなかつれないということがありますが、ナセル湖ではそのほかの地域と比べると比較的ナイルパーチが釣り易いようです。また、ナイルパーチ以外の魚も当然住んでいて、それらも40cm以上の大きさのものであるなど、巨大魚を相手にした釣りを思う存分楽しむ事が出来ます。ナイルパーチは魚肉としての味も優秀で非常に美味しくいただく事が出来るので、釣った後にもまだ楽しめるという特典付で人気が高いです。その釣ったナイルパーチを船内のシェフが調理してくれるという事ですね。
エジプトで新しいことをしてみたいという方や、日本で釣り上げられる以外の魚を釣って見たい方など、一度エジプトのナセル湖でエジプトならではの壮大なフィッシングツアーを体験なさってみてはいかがでしょうか?
クルーズ
エジプトを長い年月にわたって育み、豊かさを支えてきた悠久のナイル川。古代から物資運搬の要とされ、ピラミッド建設などの石材を運ぶなど大きくエジプト文明に貢献してきたナイル川が、現在では交通と観光を兼ね備えたクルーズの出来る場所として、世界中の人々を魅了しています。
エジプトでクルーズの出来る場所というのはナイル川とナセル湖の2つになりますが、ナセル湖はあまりクルーズとしては有名ではないのかもしれません。主立ってクルーズをするとなるとナイル川が非常に有名です。
ナイル川でのクルーズの場合になると、旅行会社のツアーに組み込まれている場合もありますが、現地に行って自分で手配する事も出来ます。カイロからアスワンにかけて長い距離を移動するためにも利用できますし、クルーズ船は大手ホテルが運営しているところもあり、非常に快適に観光する事も出来ます。
クルーズ船の規模はピンからキリまでという言葉がふさわしいように非常に多くの種類があるので、予算に合わせたものを選ぶ事が出来ます。ホテルのように5つ星の非常に快適なクルーズ船は、客室も広くサービスも一流のものを提供してくれます。また、デッキにプールが付属している船もあり、様々なことを楽しむ事が出来ます。
小さなクルーズ船になると、料金が安い代わりに部屋が狭かったりなどするので、旅の目的と予算に合わせて選ぶようにしたいですね。船に乗っているのは大体2、3日程度乗っている事になるので疲れがたまるなどの事を考えて後々の観光に支障が出ては困るのであれば、多少大きめの船に乗るのがいいのかもしれません。
大きい船では連夜様々な催し物が行われていて、ベリーダンスショーや、ヌビア音楽の生演奏などを聴くことが出来るなど、船の旅を満喫する事が出来ます。船酔いに弱い人も大きな船だと揺れにくいので安心して乗る事が出来ます。
クルーズでゆったりと移動してアブシンベル大神殿へ向かうというのも一つの旅の楽しみかもしれませんね。また、個人でクルーズを手配する場合は通常のツアーでは乗れないような最高級のデラックスクルーズ等もあるので、是非試してみたいところですね。