エジプト観光いろいろ。
そろそろサマータイムも終わり、エジプトの観光にはもってこいのシーズンになりました。第3回目のエジプトコラムは「観光」についてです。
エジプトの観光と言うとピラミッドにスフィンクス、ツタンカーメンの黄金の仮面やルクソール神殿、アブ・シンベル大神殿などが有名だけれど、他にはどういった観光場所があるのでしょう?
実は、こうした有名どころ以外にもエジプトには数多くの観光場所があります。上の様な、超有名な観光場所以外では、王家の谷やハトシェプスト女王葬祭殿、カイトベイの要塞、アズハルモスクなんかが有名だよ。メジャーな観光場所ということもあって、安心して観光にいけるというのも人気や魅力の一つの理由だったりするのかもね。
この中でも特にオススメなのは「カイトベイの要塞」。
実は、古代エジプトには直接の関係はないものの、歴史的におもしろい経緯をたどっているので見どころは多いと思うよ。
このカイトベイの要塞のあった場所にはもともとファロスの大灯台という世界でも有数の建築物があったんだ。ファロスの大灯台は古代エジプト最後の王朝であるプトレマイオス朝の頃に建設された灯台で、高さは約130メートルあり、灯台の光はおよそ50kmの彼方から確認できるほどだったといわれている。
この大灯台は、8世紀頃におきた大地震で崩れてしまってなくなったんだけど、灯台の建てられていたファロス島と灯台の土台を使って建設されたのが今見ることのできるカイトベイの要塞というわけなんだ。
歴史や建物の経緯を知っていると観光はもっともっと楽しくなるよね!
ファロスの大灯台に限らず、エジプトには歴史の深い建築物がたくさん。土地柄、昔から様々な文化が合流して完成してきた国だからいろいろな物を感じ取ることができるはず。
いろんなところで、いろんな文化、いろんな歴史を感じてみよう!
次のページからは「もっとエジプト!マイナー観光地」を紹介するよ。
一度は行ってみたいマイナー観光地
エジプトのマイナーな観光地は国内の様々な所にある。カイロ市内からルクソール、アスワン方面まで見所がたくさん。ここでは、そんなマイナーだけれど一度は訪れたいような観光地を紹介するよ。
カイロタワー
カイロ市内のゲジーラ島に立つカイロのシンボル的建築物。高さは187メートルあって中では展望を楽しんだり、食事をしたりできる。夜になると綺麗にライトアップされるので見物だよ。付近の徒歩圏内にはオペラ・ハウスやエジプト現代美術館などがあるため現代エジプトの芸術と文化を一挙に楽しむことができるのは魅力だね。
ちなみにオペラ・ハウスは1988年に日本政府が提供して作られたんだ。
アニマル・パレス博物館
同じくカイロ市内にある博物館。ムハンマド・アリ朝時代の王子であるムハンマド・アリ・トゥフィクが20世紀の初めになって建造した。現在は博物館として機能しているけれど、本来は宮殿として建てられたため外観から内装まですごく豪華!調度品の一つ一つまで綺麗な細工が施されていて当時の王家の生活をうかがい知るには十分なほどです。
王妃の谷
ルクソール西岸、王家の谷のほぼ南に位置する場所にある王妃の谷。ここはネフェルタリやティティをはじめとして数々の王妃の墓が存在しているよ。
中でも特に注目なのはラムセス2世の最愛の妻、ネフェルタリの墓だね。ネフェルタリはアブ・シンベル大神殿の隣に小神殿を建てられるほどの寵愛を受けていたとされていて、そのお墓もきれいに残されていたんだ。
残念ながら副葬品は盗掘にあってしまって見ることはできないけれど、長年の修復作業によって墓の中に施された壁画は周辺の墓よりも抜きんでて美しく輝いているよ。必見の価値ありっ!
サヘイル島
サヘイル島はアスワンを代表とするヌビア地方にある島だよ。古代エジプトではナイル川の始まりと信じられていたんだ。ここはアヌキス神の住む場所と考えられていて古代ではアヌキス神を祭るための神殿もあったらしいよ。今確認できるのは切り立った岸壁に描かれた岩壁画。大小様々な岸壁に描かれた壁画は王墓などで見られる壁画とはまた一風変わっていて面白いよ。
その他、アスワンハイダムも見どころの一つ。アスワンハイダムによって出来たナセル湖は静かに広がっていてとても心地がいいんだ。完成を記念して建てられた記念塔も必見だよ。面白い形のオブジェでちょっとした時間があったらぜひ寄ってみたいポイント。
エジプトならでは!自然一杯の観光地
エジプトの人工的な観光地をいろいろ紹介してきたけれど、もう行ったところはあったかな?
けれどエジプトの観光地は何も遺跡や現代美術、文化だけじゃ終わらないよ。
今回のラストはエジプトの観光「自然」についてみてみよう!
まずは内陸から。
エジプトは知ってのとおりナイル川流域以外はほぼすべてが砂漠という過酷な環境下にあるんだ。けれど、そんな場所だからこそ見られる美しい風景もあるんだよ。
の写真はサハラ砂漠に広がっている「白砂漠」と呼ばれるもの。キノコ状の形をしたものはもちろんオブジェじゃなくて長い年月をかけて自然が作り出した芸術品だよ。石灰が雨に解かされたり風で削られたりして出来るらしいんだ。
こうした白砂漠へはバハレイヤオアシスやシーワオアシスなど、砂漠に点々と存在しているオアシスを拠点にして向かう。こうしたところでも趣のあるホテルがあって楽しく旅行できるんだよ。中にはシェフやガイドさんもみんな揃って砂漠に一泊ツアーなんていうのをやっている所もあるみたいだから、向かう時には詳しくチェックしたいね。
大自然の中、本当の暗闇に包まれて星空を見上げるのはきっと気持ちがいいに違いないよ。
内陸を離れて東へ行くと紅海にさしかかる。紅海はあまりしられてはいないけれど世界有数のダイビングスポットがあったり、様々な海の生き物を見ることができてとっても人気のあるリゾート地になっているんだ。日本ではハワイやグアム、サイパンなどが近いこともあって人気があるけれど、ヨーロッパの人たちが海外へリゾートとなるとこのあたりに来ることが非常に多いんだって。
紅海沿いのどこかの町では潜水艦に入って海の中を見て回るようなサービスをしている所もあるみたいだから、いろいろ調べて新しいエジプトを見つけてみるのも面白いかもしれないね。遺跡を巡るツアーや内陸の方に向かうツアーなどでは遠くてなかなか足が運びにくいけれど、シナイ山の方に行く場合や最初からリゾート目的で向かう場合にはお勧めのスポットだよ。シャルム・エル・シェイクを中心にして海岸沿いにたくさんの町があるからいろいろめぐってみるのも楽しいかも。
以上今回はエジプトの観光について少しだけだけれどまとめてみたよ。あとは、みんなが直接現地に行っていろいろな物を全身で感じ取ってくれたらうれしいな。エジプトの旅行ベストシーズンは始まったばかり。時間に余裕がある人はエジプトに行くチャンスかも!?