エジプトの都市情報

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古代から栄えた街々。近代になって発展した街々。

ここエジプトでは様々な顔色を見せている町が数多く存在し、アフリカの北端、中東とヨーロッパ文化の接点にあることを感じさせてくれます。その様々なご紹介して行きます。

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写真はエジプト第二の都市、アレキサンドリアです。古くはエジプトの王朝として栄えた都市で、古代マケドニアのアレクサンドロス大王によって建設されました。この都市にはエジプト最後の女王、クレオパトラ7世も住んでいたとされ、エジプトの中では純粋なイスラムの都市としての面影よりも、ヨーロッパの雰囲気漂う異国の町としての側面が多く見受けられます。

こうしたように、エジプト国内には古代から受け継がれてきた伝統を守っている古来からの縁の町から、イスラム文化の町、地中海を望むアレキサンドリアのようなヨーロッパの町並み等があり、旅をする人を十分に楽しませてくれます。
また、エジプトの西にはオアシスの周辺に作られた町も存在し、東にはシナイ山を中心として様々な観光を楽しむ事が出来る都市が発展しているなど、他に類を見ることがないほどに、多面的な町並みを作り出している国だといえるでしょう。

カイロ

カイロは現在のエジプトの首都でナイル川河畔の交通の要所として中世に建設されました。現在に至るまでの長い時代を通してイスラム世界における学術、文化、経済の中心都市として栄え、現在に至ってもアフリカ大陸、中東地域いずれにおいても最大の人口を有する大都市として発展しています。

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(写真提供:Chaos Panic)

カイロの位置はナイル川の下流にある肥沃なデルタ地帯のほぼ中央位置にあり、交通の重要な要所となっています。7世紀にイスラム帝国がエジプトを征服したとき以来この地がエジプトの首都として栄えるようになりました。当時は支配者(アラブ人)の住まう軍営都市ミスルが置かれていました。

首都名のカイロの発音は英名「Cairo」に由来しているのですが、現地のアラビア語ではカーヒラ(現代エジプト方言ではカーヘラ)といわれています。しかし現在でもイスラム帝国以来の名称ミスル(現代エジプト方言ではマスル)という通称が用いられることもあるようです。ミスルの名称は、この町を首府としてきたこの地域の地名としてアラビア語に取り入れられ、アラビア語で「エジプト」の総称をミスルと呼ぶようになっているようです。

カイロはナイル川にまたがった都市で、中心市街はナイル川の東側に位置しています。ナイルをはさんで対岸の西側には三大ピラミッドで有名なギザがあります。街の南側には古代の中心都市のひとつメンフィスがあります。

ルクソール

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ルクソールは古代エジプトの都テーベがあった場所にある街です。現在も数多くの遺跡が残っています。市内はナイル川によって分断されています。日が昇る方角にあるナイル川の東岸には、カルナック神殿やルクソール神殿など生を象徴する建物が建造されています。日が沈む方向のナイル川西岸には死を象徴する、王家の谷や王妃の谷などが点在しています。ここの王家の谷にあるツタンカーメン王の墓は有名ですね。

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(写真提供:Osiris Express)

市内にある遺跡の多くが、古代都市テーベとその墓地遺跡として世界文化遺産に指定されています。また、古代テーベは古代エジプトではウアセトと呼ばれ、旧約聖書にはアメン神の街「ノ・アモン」と記されていました。

都市としての発達は比較的遅く、古王国時代末期に始まりましたが、ここを拠点とする第11王朝の成立とメンチュヘテプ2世の王国再統一によって、政治および宗教(アメン信仰)の中心地としての地位を確立しました。

アレクサンドリア

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アレクサンドリアは古代マケドニアの王、アレクサンダーによって世界の各地に建設された都市の総称です。エジプトのアレクサンドリアのほかにも、ギリシャやトルコ、イラクなどにも点在していますが、エジプトのアレクサンドリアはその中でも群を抜いて発展してきました。現在でもエジプトの第2都市といわれるほど栄えている都市です。

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(写真提供:阪神交通社)

アラビア語ではアレクサンドリアはアル=イスカンダリーアといいます。「地中海の花嫁」とも呼ばれる港町アレクサンドリアは、猥雑でアラブ色が濃く香辛料の臭いが漂ってくるような典型的なイスラム都市とは大きく異なった雰囲気をもっています。街中には英語の看板も多くどこか欧米的な雰囲気を持つ街です。歴史的経緯からか、多くの文化的な要素を合わせ持っていて、イスラム圏の国であるとは思えないような独特で開放的な都市です。世界的な観光・商業都市でもあります。国際機関も置かれていて、世界保健機関の東地中海方面本部があります。

スワン

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アスワンはエジプト南部、ヌビア地方にある都市です。エジプトの国家の一大事業であったアスワン・ハイ・ダムの近くにある街です。アガサ・クリスティが『ナイルに死す』を執筆し、その舞台となったことで知られる名門ホテル「オールド・カタラクト」が市内にあります。

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(写真提供:Chaos Panic)

古代エジプトの時代、アスワンから南はヌビアの国が広がっていて、アスワンはヌビアの金や南から運ばれてくる香油、黒檀、象牙などを流通させる、交易の要衝として栄えてきました。現在はさまざまな観光地への拠点として多くの人が訪れ、近郊にはアスワン・ハイ・ダムをはじめ、フィラエ神殿やヌビア博物館、アブ・シンベル大神殿などがあります。

ギザ

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ギザはエジプトの首都カイロよりナイル川をはさんで南西に約20kmほどに位置しています。発展拡大したカイロと非常に位置が近いため、都市圏としてはカイロに内包されていますが、行政上はカイロからは独立したギザ県の県都です。ギーザ、ギゼーと呼ばれることもあります。

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(写真提供:トラベルコちゃん)

ギザは古代エジプト以来の町でもあり、世界遺産のクフ王のピラミッドをはじめとするギザの三大ピラミッドと、ギザの大スフィンクスがある遺跡の町として世界的に有名です。また、これらの観光地の拠点として多くの観光客が訪れる街になっています。このギザ一帯とダハシュールに位置する、墓地遺跡のあるピラミッド地帯は、1979年に世界文化遺産として登録されました。