エジプト関連辞書(ら行)

dictionary

ラー/Ra<神>
エジプト神話での太陽神で、語源は太陽のRaから。隼の頭をもつ姿で描かれることが多く、後にアトゥムと習合してヘリオポリスでは最も重要な神となった。ヌンから生まれ、シュウテフヌトの父とされた。また、セクメトラーが人間を滅ぼすためにその目から生み出されたとされている。また、ラーは太陽の動きと共に変形すると考えられており、日の出はスカラベ、日中は隼、夜は雄羊の姿になって太陽の船に乗り、死の世界を旅してまた日の出と共にスカラベの姿で現れるとされた。

ラテン語/Latin<用語>
インド・ヨーロッパ語族の一つで、イタリック語派に属している。元々はラテン人の使用していた一地方用語であったが、ローマ帝国の公用語になったために広大な地域へと伝播した。現在でも学術用語として広く使われている他、西ヨーロッパでは口語として利用されている地域も存在している。

ラテン人/Latin person<民族>
古代ローマを構築した主要な民族であり、その言葉は公用語に指定されて現在も多くの分野で利用されている。地中海沿岸のロマンス語を話す人々をラテン人と呼ぶことがあるが、多くは他の民族との混血が進み、本来の意味でのラテン人という言葉は既に使用されなくなってきている。

ラテン文字/Latin alphabet<用語>
ローマ文字とも呼ばれ、フランス語、イタリア語、英語など多くの言語で使用される表音文字である。これを並べることで単語を表記し、単語を区切って並べることで文章を構成していく。ラテン文字は正確にはアルファベットの一種として存在しているが、日本においてはラテン文字を指して「アルファベット」という呼称が用いられている。英字ともいわれる。

ラムセス2世/Ramses 2<人物>
古代エジプト第19王朝のファラオで、リビア、ヌビアパレスチナ方面に勢力を拡大させエジプトを繁栄させた。ラメセス2世と表記される事もある。おおよそ24歳で即位して後、66年間統治して90歳で没したとされている。第一王妃であるネフェルタリのほか、多くの側室との間に子供がいたとされている。 カデシュの戦いに自ら親征しヒッタイトと戦い勝利を収めた。しかし、ヒッタイト勢力をパレスチナから駆逐するには到らず、長年戦争を続けたのちに平和条約を結んで休戦し、ラムセス2世はヒッタイト王女を王妃に迎えたとされている。これは世界史上初の平和条約と呼ばれる。その他、ヌビアに遠征するなどして精力的にエジプトの拡大に努め各地に戦勝記念碑や、神殿を作らせた建築王としても有名である。

リトアニア共和国/Republic of Lithuania<国>
ヨーロッパに位置する国で、バルト三国の一つ。周囲の国はラトビア、ベラルーシ、ポーランド、ロシアである。歴史的には1009年に初めて登場し、リトアニア大公国としてヨーロッパにおける重要な地位を占めるようになる。その後はリトアニア王がポーランド王を兼任するようになりポーランドリトアニア連合王国が誕生する。その後近代に入り幾度に渡るポーランド分割において連合王国としての形はなくなってしまうがリトアニア王国として独立。第二次世界大戦ではソビエト連邦によって併合されたが1990年に改めて独立を果たし現在に至るようになる。 宗教においてはカトリックが主流であるがその他キリスト教を中心としてユダヤ教徒なども存在している。気候は海洋性気候と大陸性気候の中間で湿気があり、夏と冬は温暖となっている。

リュケイオン/Lykeion<用語>
アリストテレスによってアテナイ東郊に開設された学園。リュケイオンの呼び名は、学園がアポロン・リュケイオスの神殿に隣接して建てられたことに因んでいる。

ルクソール/Luxor<都市>
古代エジプトの都テーベがあった場所で、現在も数多くの遺跡が残っており、エジプト国内有数の観光地となっている。日が昇る方角であるナイル川の東岸には、カルナック神殿ルクソール神殿など生を象徴する建物があり、日が沈む方向のナイル川西岸には死を象徴する、王家の谷などがある。王家の谷にあるツタンカーメン王の墓は有名。市内にある遺跡の多くが、古代都市テーベとその墓地遺跡として世界文化遺産に指定されている。1997年にルクソール事件が発生し観光客が多数犠牲になった。

ルクソール事件/Luxor case<用語>
現地時間の1997年11月17日午前9時頃に王家の谷にあるハトシェプスト女王葬祭殿の前にて観光客がイスラム原理主義勢力のテロリストに襲撃された事件。6名のテロリストは外国人観光客に対して無差別に射撃し合計61人が死亡するという悲惨な出来事になった。その後犯人は逃走を試みたが全員銃殺された。

ルクソール神殿/Luxor shrine<遺跡>
ルクソール東岸にある古代エジプトの遺跡で、カルナック神殿に付属する形で建設された。入り口にはラムセス2世の像があり、オベリスクが建てられている。現在オベリスクの1本が現存しているが対になるもう一つのオベリスクはパリに運ばれ、コンコルド広場にて見ることが出来る。
ルネサンス/Renaissance<用語>
中世においてイタリアを中心とした、西欧で興った古典古代の文化を復興しようとする歴史的・文化的諸運動を指す。または、その運動がおきていた時代そのもの。

ルブアルハリ砂漠/the Rub’ al khali<地域>
アラビア半島南部の3分の1を占める世界最大級の砂砂漠。サウジアラビアオマーンアラブ首長国連邦イエメンの4カ国にまたがって広がっている。。夏の気温は、夜は氷点下にまで下がり、正午には摂氏60度を上回る。さらには水平面から数えて標高300mを越えるほどの砂丘が存在するなど、地球上で最も近寄りにくい環境の一つともいわれる。

歴史/Historiai<史書>
ヘロドトスが著した西欧文学始めての史書で、全9巻から成り立っている。その中にはエジプトに関する研究などもなされており、エジプトの宗教観や神聖な動物、ナイル川を初めとする地理についても言及されている。

ロゼッタストーン/Rosetta Stone<出土品>
エジプトのロゼッタという町にて1799年にナポレオン・ボナパルトによって発見された石碑で、現在はイギリスの大英博物館に展示されている。同じ内容の文章が3種類の言葉によって刻まれており、上から順にヒエログリフデモティックギリシャ文字であった。この石を手がかりにしてジャン・フランソワ=シャンポリオンヒエログリフの解読に成功した。刻まれている内容はプトレマイオス朝時代のエジプトの税や法律であった。

ローマ市民権/Roman citizenship<用語>
古代ローマ市民に与えられた諸権利の事で、古代ギリシャアテナイがこの市民権の獲得を厳しく制限した事に対して、古代ローマでは市民権を取得しやすくし、ローマ市民、近隣諸国民、果ては解放奴隷にまで様々な身分、地域の人間に適応された。市民集会における選挙権や被選挙権、婚姻権、裁判権などあらゆる権利の所有が認められた。最終的にはカラカラ帝によって帝国内の全自由民に対して市民権が与えられた。

ローマ人/Roman<用語>
古代のイタリア半島中部地域に居住していたインド・ヨーロッパ語族ラテン人のうち、古代ローマもしくはその周辺に居住していた人々の事を指す。ローマ帝国を建設した主要な民族で、長期に渡って地中海地方の覇者として君臨していた。また、前述した以外にもローマ帝国内にてローマ市民権を獲得した人々の事をローマ人と呼ぶこともあり、この場合はラテン人に限らずローマ市民権を獲得した全市民の事をローマ人をして呼んだ。古代ギリシャ人東ローマ帝国領にて生活をしている際に、自らをローマ人と自称していた事などからもローマ市民権を獲得した市民全員がローマ人と呼ばれていたことをうかがい知る事が出来る。尚、現在ではローマ市とその近郊に住む民族にかかわらない全人間をローマ人と呼称する。