エジプト関連辞書(な行)

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ナイル川/Nile River <自然>
アフリカ大陸南西部を流れる大河で全長は6695km。一般的にはナイル川の源流はビクトリア湖だとされているが、そのビクトリア湖にはさらに水が流れ込んでいる川が存在しているため、本来はその川が源流となる。ビクトリア湖から下流に行くにつれて、ビクトリアナイル、アルバートナイル、白ナイルと名前が変化し、途中青ナイルと合流してナイル川と呼ばれるようになる。アスワンハイダムによって建設されたナセル湖に注ぎ、そこからエジプトを東西に分けるようにして注ぎ込んでいる。河口は地中海にあり河口付近には大規模なデルタ地帯が広がっている。ブルンジ、ウガンダ、スーダンエジプトの4カ国にまたがるほどの流域を持っており、上流から運ばれてくる土砂や定期的に起こる氾濫によって古代エジプト文明を発達させるきっかけとなった。

ナザレのイエス/A yes of Nazareth <人物>
キリスト教において、メシアであると信じられている人物で(聖書内には記述がないが)キリスト教の教祖、もしくは創始者である。人類学上大きな影響を残した人物であり、現在もキリスト教を信仰する人々の精神面において多くの影響を与え続けている。 聖書においては、ナザレのイエスの目的はたびたび矛盾を生む内容となっており、それが今日にカトリックプロテスタント等の教派を分ける要因になったと考えられている。

ナチス/Nazis <用語>
国家社会主義ドイツ労働者党の事。詳細は国家社会主義ドイツ労働者党を参照。

ナバタイ文字/A nabatai letter <用語>
アラム文字を借用して作られた文字で、ヨルダンのあたりで発生した文字だと考えられている。後に改良されてアラビア文字として使用され、中東を中心にして広く使われるようになった。

ナポレオン・ボナパルト/Napoleon Bonaparte <人物>
フランスの革命期の軍人で、その後のフランス第一帝政の皇帝となった。革命後のフランスを纏め上げ、ナポレオン戦争と呼ばれる戦争でヨーロッパ各地を始め、エジプトまでも遠征を行った。このエジプト遠征において、ナポレオンロゼッタストーンを発見している。 数々の戦いで勝利を収めたナポレオンヨーロッパにて絶大な地位を手に入れていた。しかし、イギリスだけはフランスに屈することなく対抗してきたため大陸封鎖令を持ってイギリスとの外交を禁止することになったが、これは結果的に世界の工場といわれたイギリスとの外交が出来ないヨーロッパ諸国が苦しむ結果となり、先駆けてロシアが外交を再開。ナポレオンはこのためロシアに遠征するようになるが焦土作戦にあって大敗し、フランスに帰国せざるを得なかった。ここから失策が多くなり失脚、最終的には大西洋にある孤島に幽閉され、その生涯を閉じた。

西アジア/West Asia <地域>
アジアの西部を指す地理区分のひとつで、現在のヨーロッパではほぼ中東と同じ地域の事を指している。中央アジア、南アジアよりも西部、地中海スエズ運河よりも東部の地域を指すことがおおい。

西ヨーロッパ/West Europe <地域>
第二次世界大戦以降、民主主義を率先して行った国々のことを主に西ヨーロッパに区分する。東ヨーロッパとの境目は地理的要因よりもむしろこちらの方が重要視される傾向にある。しかし、2004年以降のEUの拡大に伴い、地理的には明らかに西部に位置しないギリシャやキプロスまでもが西ヨーロッパに区分されるようになった。 尚、北ヨーロッパや中央ヨーロッパとの振り分け地域が重なっている部分が多くある。現在のアメリカを構成している人々の多くはこの地域からの移住民である。

日本語/Japanese <言語>
主に日本列島の大和民族によって使用されている言語である。日本の事実上の公用語として使用されており、学校教育の場等を通して年少の頃より教えられる。 日本語の系統は未だはっきりしておらず、解明される目処も立っていないために、どの語派、語族に組み入れられるのかは不明である。また、他の言語とは異なり、漢字、平仮名、カタカナ、アルファベットなど常に2ないし3種類以上の文字が組み合わせられて会話される言語は他に類を見ないものである。その他主語、装飾語、述語の順番で構成されている点も、英語などの言語と全く異なる部分である。

ヌビア/Nubia <地域>
エジプト南部にある都市アスワンからスーダンにかけての一帯をヌビアといい、元々はエジプトとは異なる独自の国家であった。古代にエジプトの統一によって併合され、一つの国家としてまとまっているが、現在でもヌビア地方にはエジプトとは異なる独特な雰囲気がある。

ヌン/Nun <神>
古代エジプトの神話に登場する神で、ヘリオポリスではアトゥムを生み出した原始の丘の名前であるが、その他地域においてはアトゥムを生み出した神とされており、一説にはオシリスとセトの兄弟とも言われている。

ネオプラトニズム/Neo Platonism <用語>
プラトンとその後継者の教説に類似する思想を指し、プロティノスによって広められた。一時期衰退したが、ルネサンス期になって再び隆盛し今日まで知られるようになったと考えられている。日本語訳は新プラトン主義であるが、ネオの意味するところが失われてしまうために一般的には使用されない傾向にある。また、当時の人々やプロティノスがネオプラトニズムと呼んでいたわけではなく、後世になってから便宜的に使用される用語となった。

ネフェルタリ/Nefertari <人物>
ラムセス2世の正妻でアメン神の神后という称号を持ち、それによって独立した富と権力を保持していた。出自は不明だが、ネフェルタリが第一王妃であった間は兄弟がテーベ市長を務めていたこともあり、重要な地位を占めている貴族の出身であることと、彼女が王室内でいかに重要な存在であったかが伺える。 また、愛らしき者、ムトに愛されし者という名で呼ばれ、上エジプトにおいては最も重要な妃として考えられている。しかし、一方で下エジプトにおいてはイシスネフェルトという妃が最も重要な存在であり、ネフェルタリは下エジプトにおいては重要な存在では無かったことが近年の研究で明らかになってきている。しかし、ラムセス2世からの寵愛は他の妃と比べて群を抜いており、それはネフェルタリの死後、ラムセス2世が「余の愛する者はたゞひとりのみ。何者も余が妃に匹敵する者はなし。生きてあるとき、かの人は至高の美を持つ女人であつた。去りて、しかして余の魂を遙か遠くに奪ひ去りしが故」と言った事からも解釈できるほどである。当時のエジプトが便宜上の結婚や、政略結婚の多かったことを考えても、ネフェルタリラムセス2世から受けた寵愛は他に類を見ないものだったと考えられている。ネフェルタリの死後、ラムセス2世は彼女の為にアブ・シンベル小神殿を建設した。

ネフェルティティ/Nefertiti <人物>
古代エジプト新王国時代の第18王朝ファラオであったアメンホテプ4世の正妃であり、ツタンカーメンの義母にあたる。アマルナ美術によって生み出された美しい胸像が著名であり、クレオパトラ7世ネフェルタリと共にエジプトの三大美女として数えられる事が多い。 ネフェルティティに関しては、夫であるアメンホテプ4世が第19王朝によって否定され、歴史から抹消されたために情報が少なく、現時点でどのような人物であったのかを確定する事は出来ないが、彼女にはアメンホテプ4世との間に6人の娘が生まれた事は事実である。その第3女アンケセナーメンツタンカーメンの正妃となった事でも有名。いずれにしてもネフェルティティに続くその6人の息女に関する記録なども現在のところ信憑性のあるものは見つかっておらず、今後の研究に期待がかかっている。

ノルウェー王国/Kingdom of Norway <国家>
ヨーロッパ、スカンディナビア半島の西側に位置している南北に長い国である。東側をロシア、スウェーデン、フィンランドと接しており、西側は北海、バレンツ海、ノルウェー海と接している。海岸線は複雑に入り組んだフィヨルド地形が良く見られる。その他の領土としては数個の島嶼を領有している。南大西洋にあるブーベ島もそのひとつである。 ドイツの北部地域から北上してきた人々が住み始めたのが約12000年前だと言われているが、実際に歴史に名前を刻むようになるのは主に9世紀ほどからである。9世紀から11世紀にかけて、国家形成の統一運動としてヴァイキングが力を伸ばした。しかし、ペストなどによってノルウェー王家が途絶えるとデンマークの配下となり、従属するようになった。その後、スウェーデンに引き渡され同君連合となって列強入りを果たしたが、20世紀に入ってからオスロに独自の政府を設立しようと言う運動が高まったためにスウェーデンから独立。デンマークの王子であったホーコン7世がノルウェー王として即位した。 第一次世界大戦においては中立国であったが、第二次世界大戦時にはドイツの侵攻を受けたために中立の姿勢に疑問を抱くものが多くなった。このために枢軸国として参戦し、日本に宣戦布告をするが、ついに戦火を交えることはなかった。国際連合の設立メンバーでもあり、NATOに調印。EFTAに参加しているが、EUには国民投票によって否決されたために参加は見送られている。